おしりハートのねこ

ブレックファスト・クラブのおしりハートのねこのレビュー・感想・評価

ブレックファスト・クラブ(1985年製作の映画)
4.5
かなり好きで何回も鑑賞した映画。学生生活を送ったことのある人なら、あの中の5人の誰か一人には感情移入できるのではないか

最初は5人とも、不思議ちゃん、体育会系、学園のプリンセス、チンピラ、ガリ勉というふうに、「どうせこういう奴」というような偏見に当てはめて他の四人を見ているが、ともに過ごすうちに、彼らも自分と同じように多面的な内面を持った人間であることを学んでいく。

最後に無理やりカップル成立するのはロマンティックラブイデオロギーを感じなくもないが、
「たぶん二組とも、長続きしないのだろうな…」と思わせ切なさを漂わせる終わり方になっており良いと思う。

学校という小さな社会にも、厳然とした階層ごとの権力関係、差別や偏見が溢れており、それにより互いを決めつけてしまうことも多い。だから、私は月曜になったらあの5人はもう友達ではいられなくなるのだと考えている。

しかしエンディングテーマが5人のメッセージになっており、また良い。本当は互いのことを忘れたくないし友達でいたいけれど、そのうち疎遠になり他人になるのだろう。

似たテーマの映画に「ブックスマート」がある。