いわゆる西部劇というのは、アメリカ合衆国が今の形になるために暴力で切り取ってきた歴史に他ならないという思いがあり、それはネイティブアメリカンの地域の掠奪であり、メキシコからの現カリフォルニアや現ニューメキシコの掠奪である。その結果評価は別として、黒人を奴隷としてきたアメリカ連合国をも含めてアメリカの黒歴史に他ならず、この映画を含めた西部劇はそれを美化し、正当化するものであるという前提で見るべきものだと考えている。つまり、野蛮かつヒロイックな活劇を見て手放しで賞賛するのではなく、歴史を俯瞰するフィルターをかけてみるべきであると。
これは現代の(特に一部のアメリカ)映画の鑑賞においても必要な態度なのだ。
