甲子園の魔王

時計じかけのオレンジの甲子園の魔王のネタバレレビュー・内容・結末

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

「へぇ映画観るの好きなんだ〜最近みて面白かった映画とかある?…えっ?『ブリブリ王国の秘宝』?いやいや、そういうのいいから笑 ボケで言ったんだよね、それはね。うん、おもしろいおもしろい。違うよね?だって映画好きなんだもんね?……スーッ…いやぁまいったなあ😅」
と言ってきたあんときのアイツを「いや、こういう往年の名作も経ての『ブリブリ王国』ですからね!?」と黙らせる為の防衛術として申し分ない映画シリーズ。なげえし動機として不純だし、最悪。

開始早々、ダッチワイフみたいなサーバーに足を乗せてミルクを啜る、黒ハットに白装束の男が映し出される。からのモノローグ。
「おれがいた。名はアレックス。3人のドルーグはピート、ジョージー、ディム。コロバミルクバーでラズードックス」
↑まってまってまってまって!ついていけてませんよ〜!!!??

サブカル映画の代名詞的な扱いを受けている事は知っていたので「なんかアーティスティックで小難しそうな映画なんだろうなぁ…」と苦手意識があったのだが、まさか終始ナッドサットなんていう架空の若者言葉で語り掛けてくるなんて思わなかった。ネットにナッドサット辞典みたいなページがあって助かった…ネット普及してない頃の映画だろうに、当時のオタク君達はどうやって解釈していたんだろう。
ほんで、ナッドサットを受け入れた上で観れば意外にもそんなに難解なストーリーではなかった。そしてラストまで観れば語りたくなる映画だなという所以も分かった。

あと結構コメディ色強いのな。
白磁のちんぽなんて初めて見たよ(ちんぽってワード普通に書いてもいいのかな…
…Filmarksさんいつもありがとう)。
作家のじいさまがアレックスの正体に気付いたシーンの顔の演技もすごくない?クリムゾンキングの宮殿やん。

キューブリックのセンスにトルチョックされ過ぎてストーリーの感想薄くなっちゃったけど、とりあえずいろんな喩えやパロディで使われてきたルドヴィコ療法のオリジナルを見られて、ぼくは満足です。
甲子園の魔王

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