ミーちゃん

時計じかけのオレンジのミーちゃんのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
3.8
一度みたら忘れられないほどの最高傑作。
有名なこの作品を未視聴だったことを後悔する。

オープニングから強烈な印象を与える映像。
セックスと暴力に塗れた不良少年が更生の道を選ぶが、それは暴力を暴力で封じ込めようとするもの。
そんな人間の尊厳と管理社会のあり方を問う皮肉めいたストーリー。

ラストシーンの「完全に治ったね」というセリフは人間の本質は変わらないということなのかなかなかシュールな結末。

ベートーベンの第九や「雨に唄えば」が効果的に使われているし、カメラワークやファッションなどの色彩がかなり独特で、これがまさにウェス・アンダーソンに影響を与えたキューブリック作品の醍醐味かと理解。
難解な彼の作品は今話題のクリストファー・ノーラン監督にも影響を与えているという。
予習していたおかげで割と見やすかったが、まだまだ未視聴の多いキューブリック作品。
一番有名な「2001年宇宙の旅」も見てみたいと思う。
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