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時計じかけのオレンジのajinorimanのレビュー・感想・評価

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)
3.5
一言で言うならば、危険な映画。

性と暴力描写のオンパレードです。
残虐非道な描写でも、楽しくやってる感じの演出を臆面もなく出しちゃってるんすよね。
恐らくこの作品に影響される若者が多かったんじゃないかと思います。(悪い意味で)

ストーリーとしては、暴力やセックスの衝動を欲望のままに行う青年が、逮捕され、非人道的な実験を経て出所して、あれこれ大変なことになるというもの。

冒頭1時間は吐き気を催すほどの暴力と強姦シーンを見せられて、主人公の青年に対してムカつきというか生理的嫌悪感しか持たなかったです。
早く誰かコイツを止めてくれッッ!みたいな感じで観てました。

そのあと因果応報というか、伏線を回収する形で大変なことになるんですが、、、

このレビュー冒頭で、観た人の倫理観に影響を及ぼすと記述しておりますが、僕も若干影響受けてしまったかもしれないと感じました。
そう感じたのは主人公が逮捕されたあたりから。
当初の『嫌悪感』がなくなり、『主人公の復讐劇』を期待している感情が生まれていたからです。
まぁ映画的な面白さとして期待した展開ということもありますが、若干暴力的感情に偏ってしまったとも言えます。

怖かったです。暴力に嫌悪感を持っていた僕がそれを期待していたことに。
作中に出てくる女性のオッパイの形とか大きさが最高とか、どうだとか関係なくなります。

そして最終的には何ともあっけなくも衝撃的な終わり方をします。
作中に出てくる女性のオッパイの形が最高とかどうでも良くなるくらいエッ?って終わり方です。

もう本当に作中に出てくる女性のオッパイとかどうでもいいです。
とにかく暴力や性を楽しいものだっていう、考え方をサブリミナル的に植えつけられてしまう映画だと思います。
それが冒頭に記述した危険な映画だっていう意味です。

といっても、面白くなかったかというとそうではなく相当に面白かったです。
惹き込まれる演出とストーリー。
申し分なく後世に語り継がれる映画だと思いました。

ちなみに作中に出てくるオッパイがどうでもいいって書いてましたが、嘘です。すみませんでした。
どうでもよくなるはずもなく関心するくらい皆んな理想で最高の大きさと形でした。ありがとうオッパイさんたち。
それだけでも一見の価値ありです。
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