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市民ケーンのclementineのレビュー・感想・評価

市民ケーン(1941年製作の映画)
4.0
ソファでだらっと見たのでそれほど消化できていないが、自由な映画だなと感じた。
作品のテーマは「人の様々な側面」で、その前段階に「愛し方の分からない愛されたい自分」がある。
凡庸とも普遍的ともいえるこのテーマを描くためのモチーフは突飛であるが、その突飛さをすんなり受け入れてしまうような演出や撮影の妙がある。
コメディまでは届かない絶妙な軽さと、重々しくない悲哀。
見終わって一息ついた今、思い返すと、よくできた映画だったなと思う。
80年前の作品なので、現在の感覚と違ってて当たり前だが、映画の定型句からはみ出しつつも、それをまとめあげたように感じた本作は、自分にとってとても印象のよい一作だった。
また見返したいと思えた映画であった。
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