花とみつばち

愛人 ラマン/恋人・ラマンの花とみつばちのレビュー・感想・評価

5.0
大好きな作品。
母親が騙され土地を購入した為に貧しい暮らしをするフランス人少女。対照的に裕福に遊んで暮らす中国人青年との物語。対照的だけど、他に人種的にもお互いが軽蔑しあっている。
この映画、青年の気持ちは素直に描かれるが、少女の方は複雑である。
最初はお金や快楽が目的だったのか…
中国人青年と逢瀬を重ねる場所、ショロン。「 フランス人女性はここには来ない 」と言う。わずか15歳で大胆な少女。そしてすべてを察する母親の「 私は貞節だった 」という台詞が大好き。
この作品が切なく涙を誘うのは、この二人の格差と決して結ばれ無い事が観る側にあきらかだからだろう。
ピアノの旋律と共に、フランスに帰国する船で泣く少女…「 彼を愛していたのだ 」
ジャンヌ・モローのナレーションが本当にムード漂っている。
花とみつばち

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