昨日見た「永遠に君を愛す」と比べてみる。「永遠に君を愛す」の主人公（とその元恋人？）は、気持ちに正直な行動を自ら取ることはしていない。「口に出して言わなきゃ現実にならない」気がするからと、胸中に真実を収めたままでいようとする。（迷ってはいる）でも、他人によって強制的にそれが暴かれてしまう。
一方この映画には、自分の本音を自ら引き出そうと強制的な場を作る人が現れる。そして、周りの人も皆自ら本音を口に出す。両方とも、「人が隠し持つ本音」について、アプローチの仕方を変えて描いている映画のように思った。
それに加えて両方の映画において変わっていないと思ったのは、本音を言ったとしても、その前後で「表面的な現実は変わらない」ということ。それは、現実を生きる大人の身動きの取りにくさによるものだろうか。大人になり失うものが多くなった自分は、かつてのように本音のままに動くことができなくなってしまった。そんな、現実に対する諦めや嘆きが感じられた。
いやーー許されるうちは、本音のままに生きていきたい
