ある夏の1泊2日の冒険。
その中で吐露されていく"子どもらしい"無邪気さと恐怖と葛藤が、必要以上に飾られることもなく描かれている。
大人になってしまうと「子どもは自由だ」なんて思ってしまうけれど(実際、何にでもなれる可能性があるしそうなんだけど)、子どもは子どもなりにいろんな制約の中で生きてるんだよね。
でも大人になるにつれて心の動きは鈍くなって、近くで人が死んだからといって死体を見にいくほどの関心も湧かなくなるし、先生の不正に涙するようなこともない。
私にはその感情の豊かさがただただ羨ましい。それこそ子どもの特権だと思うから。
だからこそ、「あの12歳の時のような友達はもう二度とできない。」