ヨダセアSeaYoda

奇跡のヨダセアSeaYodaのレビュー・感想・評価

奇跡(1954年製作の映画)
4.4
"私が信じているのは、そこら中でささやかな奇跡がひそかに起きているということ"

【STORY】
 義理の娘へのプレッシャー、頭がおかしくなった息子、教派の対立と恨み、"神がいるならなぜこんな不幸に"という絶望。
 狭いコミュニティを通して深く描く、信仰と怨恨、赦しのドラマ。

【感想】
《C. T. ドライヤー3貫》2貫目

 内容だけなら30秒で話せそうなストーリーなのに、その中での人間の衝突や苦悩や葛藤をとても濃厚に描く。これが歴史に残る巨匠の力か、と実感。

 "神""奇跡"といった物理的に知覚が困難なものをどう解釈し、どう生きるか。見えないものを信じ、見えるものを信じない人々…哲学させられた。

 滅多に観られない傑作を観る機会、嬉し過ぎる!

---
観た回数:1回
直近の鑑賞:映画館(21.12.25)
ヨダセアSeaYoda

ヨダセアSeaYoda