宗教的な話だったと言ったら間違いであるが、神に祈るとはどういう事かを表した映画だったと思う。神に祈る事は己を信じられない時で、ある種の命綱であると思った。だがここでの登場人物は自分の今後の辛さを考えていて、死にかけのアンナの気持ちは考えている様子は無い。大切な人の死を目の前にして辛そうにしているのは不自然に見えないので分かりにくかったが、妻が居なくなったら"愛した気持ちが土に埋もれて無くなっていくんだ"的な台詞があって、それは勝手な決め付けでありアンナへの冒涜であり、最後戻ってきたあと他の人物がみんな冒涜者である風に見えたことにゾッとした。
モノクロ映画はまだ3回目くらいだけれど簡単に話を終わらせ無いところが余韻に繋がる。