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ビッグ・ウェンズデーのbluetokyoのレビュー・感想・評価

ビッグ・ウェンズデー(1978年製作の映画)
3.5
2024年6月9日 2:45~ テレビ東京 吹替え
これは昔見たことがあるな、と思いつつ、最後まで見ても、確証はもてなかった。ひょっとすると、ほかのサーフィン映画と混同しているかもしれない。記憶がおぼろげだといっても、つまらないということはなくて、おそらく、記憶にないのは、ストーリーが、ほとんどない、ということもあるだろう。また、登場人物の区別がつかないということもある。欧米人なので区別がつかないわけなのだが、ほかにも、主人公が3人、マット、リロイ、ジャックといて、さらに、彼らのガールフレンド、髭もじゃのおっさん、でかくて喧嘩の強いヤツ(ワクサー?)がいたりして、中心といえる役柄がいないのだ。群像劇でもないけど、でもそんな感じかな。

冒頭は、二日酔いでへたばっているマットを連れて、リロイとジャックが海岸にやって来る。ぐったりしているマットをサーフボードに乗せて三人は海へ。まわりでは、あいつ、大丈夫か、溺れちゃうよ、と言っている。
ところが、波が来ると、マットは、突然、しゃきっとして、巧みに波に乗るのだった。
いかに、サーフィン命かという描写だな。

次が、ジャックも知らないのに、ジャックの家でのパーティー。どんちゃん騒ぎシーンなのだが、あまり洗練されているとは言えない。これって、裕次郎映画、加山雄三映画(若大将シリーズは残念ながら未見。見たいものだ)からの影響なんじゃないかな。
なぜ、ジャックの家か、という説明はないのだが、おそらく、ジャックの家庭が中流だからなのかもしれない。

そんな楽しい青春の日々を送っているうちに、召集令状がやって来た。リロイとマットは、なんとか兵役を免れたが、ジャックとワクサーは戦場へ。ここもドタバタコメディーみたくなっているが、たいして面白くはない。

ジャックが、戦場から戻ってくると、なにもかもが変わっていた、というのが泣かせるな。実際は、なにも変わってはいないのだろうけど。ようは、ジャックや仲間たちが成人になった、ということだろうな。
しかも、ワクサーは戦死している。

で、最後、大波、ビッグ ウェンズデーがやって来るのだ。もはや、いい歳した3人、マット、リロイ、ジャックが、この大波に挑む。このシーン、どうやって撮ったんだ、と思うぐらい、素晴らしいシーンで、いままでのダサいシーンが帳消しになる。
このサーフィンのシーンだけのためにこの映画があるといっても過言ではない。

この大波というのが、時代の波だったり、世間の波だったり、人生の波だったりするんだろうな。
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