実話を基にした映画という曖昧な記憶しかなかった、デヴィッド・リンチの1980年の監督作品。
人間は理解できないものに恐怖を感じるんだと思う。というジョン=エレファントマンの言葉が全てを表してるように、人間は異質なものに対して排他的であり排除しようとする。
人種差別はその最たる例かもしれないが、差別の根本的な構造をエレファントマンというわかりやすいビジュアルで、観る側に訴えかけてくる。
その構造を壊すのは、相手を理解しようとする気持ちであり、無償のやさしさでしかないという、リンチ的道徳作品か。
差別を生み出す根源とは、異質なものへの恐怖心。
製作費500万ドル