サーフ

ニューヨーク・ニューヨークのサーフのレビュー・感想・評価

3.5
始めの方はデニーロ演じるキャラのあまりのクズキャラっぷりにイライラしながら見てたけれど、不思議とラストは胸がジーンとするような終わり方になってたな…。

デニーロの演じるキャラクターが本当に嫌な奴。開始5分で「うわーめんどくさい人だな」と思ってたらシーン毎に最低度を更新してくるやべー奴だった。「性格に難があるけれど確かな才能を持っている」という要素がさして強調される訳でもないので、基本的に「ただただ性格破綻してる奴」にしかなってない。それでも物語に惹きこまれるのはデニーロの演技力がなせる技なのか。

ライザ・ミネリの歌唱力、本当に凄い。後半の劇中劇でのミュージカルシーン、本編の内容とは全然関係ない筈なのに普通に一つの作品として惹きこまれてしまった。

ストーリーの中で紆余曲折あった2人のラストの距離感、温度感が絶妙。言葉にはしないものの2人が互いを認め合っているというのがしっかりと伝わってくる。見ながら明石家さんまと大竹しのぶの2人みたいだなって思った。

ジャズミュージシャンが主人公という事で多くのジャズが奏でられる作品。サックスを吹くデニーロはめちゃくちゃクールだし、奏でられるジャズも非常にカッコいい。タイトル曲でもある「ニューヨーク・ニューヨーク」、この映画が初出だとは知らなかった。てっきりフランク・シナトラがオリジナルとばかり思ってた。
サーフ

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