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死闘の伝説のADULTVIDEOMANのレビュー・感想・評価

死闘の伝説(1963年製作の映画)
5.0
北海道が舞台だからか、口琴(ムックリ)の執拗な反復キメてくる。これほど倍音をしつこく聞かされる作品も映画史上類を見ないだろう(笑)。
それにしても、木下恵介×木下忠司の音使いというのは、ごく普通の映画音楽然としながらもどこかエクストリームなところがあり、この映画では純朴な民族音楽としてのムックリを聞くことはできず、物語の陰惨さも相まって限りなく不気味なホラー音響に変成して耳に迫ってくる。わりかし常に音が鳴っているのが木下映画のスタイルだと思うんだけど、劇伴らしいスコアが流れていたかと思うと突如ムックリがビヨンビヨンとクロスフェードしてきたりとかして、かなーり変な音のミキシングじゃないかなあ・・と。
話のほうはまあとにかく悲惨です。鈍器で頭殴られる系。後味苦すぎの異形の傑作。
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