このレビューはネタバレを含みます
政権、軍人の新しい父といった様々な支配のもとで生きる主人公の少女オフェリアが見つけたもう一つの世界とは。
いつの時代も弱いものたちは虐げられ、さらにその中でも子供という無垢な存在は翻弄される。
もう一つの世界も結局のところは救いだったのだろうか。言われるがまま、しかし幼い故の無知と傲慢によって身を危険に晒し、最期は新しい時代の犠牲となる。その犠牲は美しい物語として美化されているが、銃弾に身を貫かれ、その指先から滴り落ちた血によってその扉が開かれる。
皮肉といえば皮肉なのだろうな。