坐禅マニアのフリーターの私信

遠い声、静かな暮しの坐禅マニアのフリーターの私信のレビュー・感想・評価

遠い声、静かな暮し(1988年製作の映画)
3.8
この監督は、日常のリアリティ、そこに潜む詩学を追求した結果、 記憶の再構成にたどり着いたらしい。それはいいんだけど、ぼくは仰々しい回想よりも小津のほうが主観的にも客観的にもリアルだと思った。おそらく我々は主観的なリアリティさえも人の佇まいとか行為から感じ取ることが出来るんじゃないかしら。つまり私は演劇的なスタイルを好むみたいだ。

やっぱり生と死に対する考え方って、東洋的なものと西洋的なものって明らかに違うなって思った。この映画の描き方を見てても、ダブリンに暮らしていても日々そう思う。