ハレルヤ

野性の証明のハレルヤのレビュー・感想・評価

野性の証明(1978年製作の映画)
3.6
東北地方のある村で大量殺人事件が発生。唯一生存者の少女の頼子は記憶喪失に陥っていて、現場の近くに居合わせた自衛隊員の味沢に養子として引き取られる。退役した味沢と頼子は地方都市で静かに過ごしていたが、一連の事件を巡り、様々な陰謀に巻き込まれていくサスペンスアクション映画。

高倉健主演で薬師丸ひろ子の初出演作。45年ほど前の日本映画ながら、今だと撮れないレベルのド派手なアクションが随所で炸裂する仕上がり。高倉健演じる味沢は自衛隊員であり、その中でも非合法の特殊部隊員。なので高倉健の無双っぷりを味わう事のできる作品です。笑

序盤からスプラッター映画かと思うほどの凄惨な大量殺人事件の場面で度肝抜かれましたし、昔の邦画らしい血糊たっぷりのバイオレンス描写もよく盛り込まれています。

テーマがテーマなだけに自衛隊からの協力は得られず、製作側が自前で戦車やヘリを使った大規模な戦闘シーンをアメリカで敢行。かなり力が入ったクライマックスは見応え抜群。

キャストも昭和の名優が目白押しで、その中でも舘ひろしの若い姿が見れるのは割と貴重な気がしましたね。笑

ただ色んな話を詰め込みすぎてて何の話してるのか分かりにくいところが多かったのは本作の欠点。味沢と頼子、刑事、新聞記者、保険会社、自衛隊、暴力団、暴走族、地方の権力者と登場人物が多いので関係性の把握も大変。キャストに有名な人が多かったのでギリギリ分かったのが幸い。

やはり2時間半近くを要しても、説明しきれないほどだったんだろうなと感じましたね。原作だともうちょっと詳細に描かれているのでしょう。
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