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舞姫のENDOのレビュー・感想・評価

舞姫(1951年製作の映画)
4.2
帝劇から出てきて皇居外苑を歩く1組の男女を追うカメラだけで成瀬をビンビンに意識!プチブル貧乏作家山村聰演は家庭内で孤軍奮闘!被害者意識のモラハラが爆発する!地獄の団欒!何かあった時のためと称して劇薬、山奥の炭焼き小屋、十字軍時代の鉄の貞操帯とその鍵を用意するという空前絶後の当て擦り。文学的素養の無駄遣い!冷血漢。曖昧な人物である二本柳寛がジョージ・サンダース的底知れなさ。高峰三枝子の洋装と和装さらにバレエのレッスン着の美しい佇まいに心躍る。木村功とかつての成瀬組大川平八郎の脆弱性。金勘定に拘る成瀬的拝金主義者たちの群れ。人物にフォーカスを当てた時の力強さは比類ないが芸道モノの舞台に比べるとバレエは流して撮ってる感じでご愛嬌。やはり何も解決してない大団円!
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