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南極物語のkouのレビュー・感想・評価

南極物語(1983年製作の映画)
2.0
当時はヒットしたようだが、今見るととんでもなく変な映画だと思う。誰もが知っている南極物語の実話に、創作を盛り込むことによって感動の要素をより盛り上げようとしている。

その創作の部分で特に異質なのが置き去りになっている時の犬達の描写だ。犬達に個性を持たせ、ドラマ性を付加し、犬達の感情までも説明するという力技。この作品がヒットしたというのだから驚く。

犬を置き去りにという悲惨な事実を、さらに勝手な創作を加えることによって感動作にしようとしている、人間って本当に傲慢で勝手な生き物だと再確認させられた。ここまで来ると酷すぎて笑えもする。高倉健が代わりの犬を少女に持参する件は笑うしかなかった。

北極及び南極でのロケをおこなったという、その景色の見事さは圧巻。俳優もそうだが、犬達も見事だった。調べられなかったが、この撮影で犬達に負荷がかかってないことを願う。
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