まーちゃん

籠の中の乙女のまーちゃんのレビュー・感想・評価

籠の中の乙女(2009年製作の映画)
5.0
この作品を訳分からないと思える人は毒親と縁のない人生を送れた幸運な人です。
終始クソ親父のモラハラ・パワハラが炸裂しています。

自己愛性人格障害の権化たる父親(仕事は出来るのも、よくある特徴)と世間と隔離され共依存の母。
仕事仲間との会話で奥さんの鬱を語っている辺り、結婚当初(多分逃げにくい産後)は奥さんを暴力暴言で病みさせ、子供達も巻き込んでいったのでしょう。
ある意味、本当に「犬」です。

シールと言う成果主義で子供を競わせ、物と言う無機質でしか愛情を与えられない。(しかもちゃっちい。ほんでまたゲームも子供が考えそうなちゃっちい物ばかり)
お伺いを立てないと生活物資すら与えないのも依存させる手段です。
一見裕福そうに見えて同じような服ばかりで子供たちに金は掛けていません。

ビデオを観た事で外を知れたブルースの脱出は成功するのか…

子供たち役の演者さんが非常に素晴らしかった!無垢な子供独特の怯え方、独特の喧嘩殺法、目の泳ぎなどが表現されていて、でも身体は大人(むしろ長身)と言う歪さがよく表現されてました。
ロブスターや聖なる鹿殺しなどでは対等に拘りが見られた監督ですが、これは逆にカースト制度を思わせる不条理さでした。
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