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マクロスプラス MOVIE EDITIONのCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

マクロスプラス MOVIE EDITION(1995年製作の映画)
3.5
【熱量は『トップガン』!!】
VTuber以前のヴァーチャル・ビーイングを考えるにあたり『マクロスプラス MOVIE EDITION』を観るとよいとアドバイスを受けたのでPrime Videoで観てみた。ヴァーチャル・アイドル描写以上に、『トップガン』を彷彿とさせる空気感が漂っているのが興味深い作品であった。

本作はヴァーチャル・アイドル「シャロン」をめぐる陰謀と次期主力戦闘機パイロット最終選考の過程が交差していく物語である。前者は、サイバーパンク特有のデジタル=ドラッグの方程式に則り、ヴァーチャル・アイドルを用いたスペクタクルによる洗脳を主軸にしている。流石に今のVTuber像と比べるとドラッグの要素は強いものの、自由自在に空間を制圧し観客の心を掴んでいく様子は今に通じるものがあった。

一方で後者は明らかに『トップガン』のような熱いパイロット育成物語が展開される。過去の確執、そして無鉄砲ながら確かな腕前を持ったイサムの空中芸、そこにライバル・ガルドが絡んでくる。茹だるような暑さの中、時に上官とぶつかり合いながら高みを目指していく過程は『トップガン』そのものであろう※ただしマクロス自体は『トップガン』より前にスタートしている。この両者が終盤になると交差し、一気にシリアスなドラマへと変貌を遂げる。巨大な陰謀を阻止するべく、ライバル同士が結託し強大なAIに立ち向かっていく様は胸が熱くなるものを感じる。
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