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耳に残るは君の歌声のleylaのレビュー・感想・評価

耳に残るは君の歌声(2000年製作の映画)
3.8
邦題のせいで避けていた作品。ロマンスというよりは、父への思いを歌に託して再会を願うユダヤ人少女の物語です。

クリスティーナ・リッチ、ジョニー・デップ、ケイト・ブランシェット、ジョン・タトゥーロ…と、好きな俳優ばかり!

邦題はオペラのタイトルから。フィルマのスコアは低いけど、映像と音楽が生み出す美しい世界観に没入しました。

1927年のロシア、ユダヤ人迫害から逃れるため渡米した父との再会を願い続ける少女フィゲレ。やがてフィゲレもナチスから逃げるため名前を変えイギリス、そしてパリへ。オペラの端役になり、ロマの青年と恋に落ちるのだが…

ユダヤ人とロマだけでなく、裕福なイタリア人オペラ歌手までもが戦争により身を滅ぼす。

悲惨なシーンに重きは置いてなく、あっさりと話が進むのは嫌いじゃないけど、資金不足なのか、この内容を描くには尺が短く、ストーリーも俳優陣も生かしきれていない気はする。でも、ロマの偏見や迫害に触れていることや、オペラの曲も楽しめて個人的満足度は高め。ラストのチープな展開には不満は残ったけども。

ロマ役のジョニデが言葉少なく美しい。ケイトも妖艶です。クリスティーナ・リッチの歌はイマイチだけど「暗い日曜日」を歌うシーンもあり嬉しい。子役の子が可愛くてずっと観ていたかったな〜
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