TaiRa

緋牡丹博徒のTaiRaのレビュー・感想・評価

緋牡丹博徒(1968年製作の映画)
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藤純子の為ならいくらでも死ねる男しか出て来ないイイ映画。藤純子きれい。

よく考えたら山下耕作の映画観るの初めてだ。『総長賭博』の頃だし一番いい時期かな。今作はどちらかと言うと鈴木則文の作品って気もするが。シリーズ通して脚本書いてるし、情緒と女の立て方、男の格好良さと愛嬌みたいなとこ。父親の仇を探して旅する女渡世人を通して任侠の世界描く。通りすがりの高倉健や兄妹分の盃交わした若山富三郎など、藤純子=お竜さんの周りの男たちがみんな良い。藤純子のたった一人の子分、山本麟一も馬鹿っぽさと純情さが滲む良いヤクザで、クライマックス手前の展開で泣かせる。お竜さんに看取られながら死んで行く彼の最後の夢がまたね。あの辺観てて山下耕作って結構ベタだなとも思った。スローモーションの使い方とか。ストレートな人だよね。若山富三郎の子分でクライマックスの殴り込みに付いて来てくれる待田京介もクソカッコイイ。刺青映えする筋肉。女も最高で、女気(おんなぎ)ある女親分の清川虹子がまた良いの。殺陣も東映の伝統とは異なるみたいで、様式化され過ぎてない。藤純子が小太刀を逆手で構え、長ドス持った男たちに囲まれる構図で必然的に緊張感生まれる。多勢に無勢、小柄な女一人、リーチは短いとか、色んな不利な状況。そこを切り抜ける藤純子のカッコよさ。こりゃヒットしますわ。
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