ベンジャミンサムナー

青春の蹉跌のベンジャミンサムナーのレビュー・感想・評価

青春の蹉跌(1974年製作の映画)
3.5
「ねえ、お金くれへん?100円でええねん」

これが鼻かじキスの元祖か。

ショーケンが屋外を歩いてる時は大体柵や木の枝越しに撮られていて、彼が社会の枠組みに捕らわれている様を表している。
他にも、ファーストカットでは悠々とローラースケートで滑りこなすショーケン(情熱を持ってた頃の姿?)、雪山で桃井かおりとおんぶしたりされたりしてたが、最終的に彼女を失ってハイハイするしかなくなったりと、全編を通して彼の心境や置かれている状況を視覚的に見せている。
それが極に達するのが、桃井かおりと雪山を滑り落ちながらアレする場面。

スローモーションになって無音のままエンドロールがスッと流れ始めるラストも良い。

だが、桃井かおりが吊り橋でつまづいたり、自転車空漕ぎしてるカットの挿入なんかはちょっと強引に感じたが。
あっ、でも「What do next?」のカットは鮮烈。