お寿司

ミッシェル・ガン・エレファント “THEE MOVIE” -LAST HEAVEN 031011-のお寿司のレビュー・感想・評価

4.4
最初、デカい音で最高〜♪イェーイ♪
と思って楽しんでたけど、回想シーンのあと、進行系のライブに戻ってきた時からめっちゃ寂しくなった。

「アベくんが入ってからまた始まった感じもあるし」
つったあとに、“もう終わる”日の映像に戻るの、なんて物悲しいのよ。


メンバーの年齢もだけど、バンドっていう生命体としても若い。

中断した仙台のライブ(インフォメーション方法が新聞と電話!時代!)のときも
「いつか絶対この借りは返すから」と言って
“不確かな次の約束”が出来た若いバンドが、
“もう出来ない・しない”ことになったのを思い知らされてすごい喪失感が来た。

その2003年の喪失感が、2024年現在また別の喪失感が乗っかって、さらに90年代の彼らが眩しく感じた。

でも2003年のライブも悲しい寂しいだけじゃなくて、お客含めてめっちゃカッコよくて最高〜。

コロナ禍を経て、あんだけ人がごちゃごちゃギューギューに居る様子を見るだけでスゲーってなった。

「生意気!w」「生意気だってw」つってファンと対等なコミュニケーションが取れたり(これは昔の話だけど)、
世代性別入り混じって各自が能動的に盛り上がれたりする文化って今あるんでしょうか?
あんま知らんけど今のバンドとか。

仙台で拍手が自然発生した場面、正直今の感覚だと結構驚きました。

(個人的な今っぽい対応の予想:本人じゃなくて関係者が出てきて謝罪→残念だけど帰る→『仕事育児介護で多忙で、今日しか行けなかったんですよ…』という客のツイートが荒れる→どっちらけ)

当時今くらいSNSがあったらチェキをサンリオのケースに入れられたり、「性癖なんよ…」とか定型文でTwitterに書かれたりしたのかな。
今って好きなものがあると全部“オタク”“推し活”に回収されてしまってる気がしてるから、(金積んでナンボ、狂ってナンボみたいな)
何かこう、人間が、どうしても見たいから見に来て跳ねて踊って、終わっても帰れない姿に1番ぐっときたかもしれない。
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