ハリ

ジェネラル・ルージュの凱旋のハリのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます

告発状によって救命救急センターの闇が暴かれようとしている中で1つの殺人事件が起こる。

冒頭からとにかく速水先生が格好良かった。実力があるからこそ院内に敵も多い、過労働で疲弊する部下からのヘイトを向けられている姿も印象的。

医療機器メーカーとの癒着と殺人事件の真相が同時に解決していく。結果的には癒着は事実だが個人的供与を受けておらず救命救急センター存続の為に行っていた。それらが表沙汰になれば自分が弾劾され救命救急センターの再建に繫がると考えた末に速水先生自身が出した告発状であった。

殺人事件自体は儲からない部署を縮小して儲かる部署を増設しようと企む話を盗聴された人間が行ったものであった。縮小する部署には救命救急センターも含まれており、その話を速水先生にするためにメーカーは盗聴していた。

癒着に対しての倫理委員会での速水先生の熱弁は患者の事を第一に考える数少ない医療者の本音であった。そこで一旦映画としての山場を迎えた後に大規模事故の救命に入る。

トリアージで患者の選別を行う際の部下に対する「お前の意見は俺の意見だ」というセリフは救命救急センターの人間を心から信頼している事が分かる重要なシーン。メーカーから享受したおかげで事なきを得た大規模災害の救命。その時に速水先生がジェネラルルージュと呼ばれる本当の意味を知る。 

前作よりも圧倒的に面白い。ミステリーとしても機能していたし定期的に何度でも観たくなる作品。
私の中で堺雅人といえば速水先生というくらい印象に残っている。何年経ってもこのイメージが続くくらい当時から格好良かった。
個人的評価:良作
ハリ

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