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アデルの恋の物語のkojikojiのレビュー・感想・評価

アデルの恋の物語(1975年製作の映画)
3.7
#1176
1976年 フランス🇫🇷映画
トリュフォー10/22
原作はフランセス・ヴァーノア・ギール『アデル・ユーゴーの日記』

こちらの映画はすごい。「恋のエチュード」と同じ監督作品とは思えない、情念がほとばしる。イザベルアジャーニじゃないとできない、ピッタリの役だ。
しかもまだ若くすごく美しい。
でも、どんなに綺麗でも、私もアデルはごめんである。😨
もちろんアデルも相手にしないだろうが😂

実話に基づく物語。
19世紀半ば。ビクトル・ユーゴの娘アデル(イザベル・アジャーニ)は初恋の男性である英国人将校ピンソンを追い、カナダの港町ハリファックスにやって来る。下宿先でピンソンへの手紙を書き続けるアデルだったが、返事は一向に来ない。やがて下宿先を訪ねてきたピンソンから冷たく突き放されるが、アデルは一方的に思いを寄せ続け、次第にその行動は狂気の淵へと向かっていく。

イザベル・アジャーニがとにかくすごい。まだデビューしたばかりなんだろうが。持って生まれた感性だろうか、アデルが乗り移っている感じがする。

映画の中で、ビクトル・ユーゴの葬儀の映像が出てくるが、当時からあんなに評価されていたのかと驚く。

そのため、カナダでもユーゴの娘と知られると水戸黄門現象。ただ逃げるピンソンにはその印籠は通用しないんだけど。

アデルの恋心も催眠術まで頼ろうとするあたりは笑ってしまったが、考えるとゾッとする。
「恋は盲目」というけど、ここまで思い詰めるとそれはもう狂気だ。

2023.05.11視聴211
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