りーん

イディオッツのりーんのレビュー・感想・評価

イディオッツ(1998年製作の映画)
3.5
疲れてるグループなの
って何気なく言ってたのが棘みたいに残ってる。
それは内なる愚かさを露にした姿なのか、逃避のようなものなのか、どんな気持ちでフリをしているのか理解が及ばなかった。
でも、フリをすることによって周囲の軽蔑や偽善のような態度が見えてくる。
なんとも言えない複雑な気持ちになった。きっと世の中そういう人が大半だろうし、自分もどう接したらいいのかわからないから。
愚かになりたかった人たちだったのかな?
愚かでいた方が幸せを感じられるから?
っていろいろ咀嚼しきれないまま気持ちだけが重たくなった。
彼女には心の救いになっていたんだ、だからきっと仲間になったんだ ってあらためて察した後の仕打ちが胸を抉った。この感情うまく言い表せない。

トリアー監督が映す人間の醜悪さと痛烈な生々しさが怖い。
でもたまにクスリと笑えるのズルい。
りーん

りーん