このレビューはネタバレを含みます
仕事は順調ながら肥満に悩んでいたハリック弁護士が、ジプシーの老女を轢き殺したことを司法上無罪と隠蔽したことでジプシーの男から「痩せる」呪いをかけられ、呪いを解くためにあらゆる手段で奮闘するサイコスリラー。
「痩せる(thinner」その一言から始まる恐怖。
呪いを解除するものの、
妻と友人の医者への猜疑心は晴れることなく、
家族を崩壊さしてしまう。
真の呪いは解けてはいなかった
ってことかな。
移民への差別意識と権力構造。
被差別者に対する負い目から生まれる
非合理的な存在への恐怖心。
差別や抑圧は未知への不安や恐怖から
生まれる。
はたして、妻は本当に不貞を働いていたのか
そうではなかったのか…。
医者の反応を見るに怪しいところがあるし、
妻は図太い性格だという設定だとすると、
不貞を働きつつも自己保身のために
嘘を厭わないタイプの女性である可能性も。
いずれにせよ、
彼らが憂き目に遭うのは不貞からではなく
ジプシーの呪いの結果というところがポイントかも。