つかれぐま

アバターのつかれぐまのレビュー・感想・評価

アバター(2009年製作の映画)
-
【なぜかアンチが多いけど】

個人的な好みはさておき、公開時に技術の進化で世界を驚かせたという意味では、ジュラシックパーク(93年)、マトリックス(99年)、本作(09年)が映画界3大革命ではないかと。

続編が濫造されながらも、高い評価が揺らがない他の2本に比べて、不思議と評価が下がっているように思えるのが本作だ。年末の続編に備えて久しぶりに見たけど、なぜ本作にアンチがいるのか?分からない面白さだった。

確かに、右から見れば軍事否定とか多神教論が、左から見ればアメリカという国家が下した過去の所業を「人類の本質」に転嫁しているのが、それぞれ気にはなるだろう。主人公はじめナヴィ側に加担していく人間の行動原理も理解しにくい。だけどそこにはキャメロンの思惑などなく、ただ映画を面白くするために思えるんだけどね。

私が本作を面白いと思ったのは、ナヴィ族に対する感情が最初と最後で全く変わること。ゾーイ・サルダノ演じるヒロインがどんどん可愛く見えてくるマジック。つまりこれ、見た目や言葉が違っても分かり合える日が来る。そういう一番大事なことがテーマになってるから、前述した作品の欠点が、終わって見ればどーでもよく思えてきたかな。

アンチが多かった(特に映画秘宝やタマフル界隈で)本作だけど、さて続編はどうなるか?