つかれぐまさんの映画レビュー・感想・評価

つかれぐま

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娘は戦場で生まれた(2019年製作の映画)

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最高のジャーナリストは、
最低の母親だった。

シリアの内戦。最後まで政府に抵抗を続けた医師とジャーナリスト(本作の監督)のカップルとそこで生まれた娘が中心のドキュメンタリー。

医師は同志たちの命を
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

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【時間セレブたち】

たった90分で高い満足度。タイムリープ⌚ラブコメ💘という王道ながら、定番外しの楽しさがぎゅぎゅっと詰まっている。

無限の時間を得た「時間セレブ」がどう振る舞うのか?登場する3人
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はちどり(2018年製作の映画)

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【蜂から鳥になる話】

多くの人には、過去の辛い体験をプラスに変換する妙な習性がある。「あの厳しい○○が今の自分を強くした」的なそれ。本作は監督の自省的な話でありがら、そんな視点には立たないのが面白い
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プライベート・ライアン(1998年製作の映画)

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【一つの大義の為に】

ノルマンディの死闘を生き延びたミラー隊。次の任務は一人の二等兵を探し出し帰国させること。その意味はどこにあったのか?

ノルマンディ上陸作戦に冒頭30分余の尺が割かれる。歴史的
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

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ジム・ジャームッシュの『パターソン』が7日間のルーティンを描いたように、本作は7年間のそれ。ふわりとした手触りのようで、よくよく計算された緻密な仕上がり。

そんなコントロールされた作品世界に、あえて
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イージー★ライダー(1969年製作の映画)

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アメリカ人のアイデンティティである「自由」。それを語るのは称賛されても、本当に自由に生きることは許されない。だからといって「自由に生きる」者を殺す自由はない・・(以下禅問答)。

今日まで延々と続く分
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アポロ13(1995年製作の映画)

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【あの名作の反転】

『2001年宇宙の旅』にインスパイアされた作品は多いが、本作もその一つ。劇中のトム・ハンクスの台詞にも、作品名がメタ的に登場しており、ロン・ハワードが意識していたことは間違いない
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ジュラシック・ワールド(2015年製作の映画)

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@映画館(公開時)
ザ・夏休み映画な楽しさ。
設定をつなげることが目的化したシリーズが多い中、その辺は適当にして、良きエッセンスを抽出したようなエスプレッソ続編。ラプトルとバイクの並走🦖🏍なんて、夢の
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プレデター(1987年製作の映画)

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1985★コマンドー!
1987★プレデター!!
1988★ダイハード!!!

これ全てジョエル・シルバーという同じプロデューサーによるもの。いずれ劣らぬ男性ホルモン過多の暑苦しい作品だが、その後のア
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スピード(1994年製作の映画)

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【アクションの縦走】

タイトルの通り、勢いで作ったら傑作になった低予算作。アクション映画≒暑苦しいマッチョが主流の当時にあって、異彩を放ったキアヌ・リーヴスのしなやかさ。

監督のヤン・デポンはこれ
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アバター(2009年製作の映画)

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【なぜかアンチが多いけど】

個人的な好みはさておき、公開時に技術の進化で世界を驚かせたという意味では、ジュラシックパーク(93年)、マトリックス(99年)、本作(09年)が映画界3大革命ではないかと
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グレイマン(2022年製作の映画)

4.0

22/7/20_UPLINK吉祥寺_#1

「ウィンターソルジャー」の帰還。

ルッソ兄弟らしくストレートで硬質なアクションだ。ストーリーは何度も擦られてきたようなCIAネタだが、そういう既視感をプラ
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未来世紀ブラジル(1985年製作の映画)

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【夢と悪夢と現実と】

テリーギリアムの悪魔的センスが、全体主義国家という悪夢を脳内に植え付けていく。現実を見ずに夢に逃げれば、そこに待っているのは悪夢。

全体主義国家という設定でありながら、本作に
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コマンドー(1985年製作の映画)

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「人間の心を持ったパワフルな男」

『ターミネーター』でブレイクしたシュワが、今度は「人間」役とあっての当時の宣伝コピーだが、このメイトリックスも「人間の心」があるとは思えぬ殺人マシーンだ。

ルッソ
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わたしは最悪。(2021年製作の映画)

4.0

22/7/14 @ル・シネマ #2

【ノルウェイの森🌳に隠せ】

「わたしは最悪」と自戒しつつも、自分探しが止められないユリヤが主人公だが、どうにも彼女に面白みというか奥行が感じられない。では本作が
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

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60年前の革新的作品を、
そのままリメイクする保守性という矛盾。

「スピルバーグの新解釈」という言葉に騙された。シャークスのメンバーにラテン系俳優を使ったりするのは、正しいやり方だけど別に「新解釈」
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.0

22/7/8@調布_ULTIRA

【ちょうどいいって難しい】

前作も『ジョジョラビット』も好きで、ワイティティへの信頼ハードルを上げ過ぎたかな。ロックオペラ的グルーブ感は好きだけど、賛否で言えば否
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エルヴィス(2022年製作の映画)

4.0

22/7/4@調布#5

黒人居住区に育ちゴスペルで覚醒した少年が、資本主義という悪魔と契約を交わし、その頂点であるペントハウスまで神のごとく昇天。かくして彼の歌声は、白人富裕層に独占される皮肉。
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スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還(1983年製作の映画)

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【武器よさらば】

これぞ大団円。追い詰められたルークが最後に見せる勇気に震える。サーガの終結に相応しい素晴らしい着地だ。

前作のショックから立ち直り、冒頭から迷いのないルークがいい。最近のヒーロー
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スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(1980年製作の映画)

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【魔曲の登場】

世界観の拡張と伏線に徹した「つなぎ」の作品。それでも絶大な人気を誇るのは、あの「魔曲」の力か。

好みを言えば、初期3部作では唯一好きになれない。派手なドッグファイトもなく延々と続く
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スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望(1977年製作の映画)

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【オビ=ワンは永遠】

ああオビ=ワンの気高さよ。
銀河の為とか、ジェダイへの殉教というよりも、2人のスカイウォーカーとの宿命に身を投じたオビ=ワン。オビワン、ルーク、ベイダー「3人のジェダイ」の物語
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マイティ・ソー バトルロイヤル(2017年製作の映画)

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原題:ラグナロク
邦題:バトルロイヤル

陰と陽。相反する印象だが、不思議にこの両方が本作の二面性を表現している。アスガルド崩壊の話にも関わらず、悲劇と呼ぶにはあまりに賑やかで雑多で多様なカオス。やっ
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アンタッチャブル(1987年製作の映画)

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今考えたい「正義」。

禁酒法時代のシカゴ。
不正はびこる警察に背を向けて、正義を信じたアンタッチャブルズ(買収できない男たち)の4人が、命懸けで悪の帝王カポネを追い詰める。

『ゴッドファーザー』の
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(1985年製作の映画)

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【人類への遺言】

戦国時代。殺戮の限りを尽くした老将が穏やかな余生を願うが、息子たちの疑心暗鬼、仇の娘である嫁の策略、そして神の見えざる手がそれを許さない悲劇。

『赤ひげ』までを前期、その後を後期
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影武者(1980年製作の映画)

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次作『乱』へ向けての習作。

武田信玄の死後3年間、その影武者を立てることで、武田家内外にその死を隠し通した話。絢爛たる戦国絵巻だ。

ポール・スミスは、本作と次作『乱』に影響を受けたそうだ。モノクロ
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ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

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「人生は美しい」
と思えば、人生は美しい。

という話。良くも悪くもロベルト・ベニーニのマシンガントークが続くので、苦手な人がいても不思議はないが。

劇中ベニーニは、一度も暗い顔や考える表情を見せな
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FLEE フリー(2021年製作の映画)

4.0

22/6/13@調布#8

アフガニスタンのある家族が、イスラム原理政権の恐怖からロシアへと逃亡(FLEE)する。だが、そこには更なる地獄が待ち受けていた・・・。少年アミンの視点で描くアニメドキュメン
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

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【誰が誰に「そばにいて欲しい」のか】

中年作家が12才の時の冒険を振り返る話。ノーマン・ロックウェルの絵のようなノスタルジーの中に、現実の厳しさが混ざる「物語論」。

映画の最初と最後に登場し、随所
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まあだだよ(1993年製作の映画)

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【黒澤明の生前葬】

遺作となったこの小品は、内田百閒という実在文士の話を借りた黒澤本人の内面描写。観客は遺言を拝聴し、生前葬に参列する・・これは果たして映画なのか。

表層的には、内田百閒というさほ
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ヒックとドラゴン(2010年製作の映画)

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見逃していた名作。
ドリームワークスぽくない王道路線だが、全方位的に完成度が高い。

異種との交流、少年の通過儀礼、父との確執、マチズモの否定、ツンデレ少女との恋。アメリカ映画が大好きな要素が、この短
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(ハル)(1996年製作の映画)

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【村上春樹とホッパーと】

インターネット🌎黎明期。
大きな喪失を経た男女が、パソコン💻通信で知り合う。ラストシーンまで二人が出会うことはなく、メール画面と何気ない日常が散文的に積み重ねられていく不思
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

5.0

22/5/28@TOHO日比谷_TCX

【マッハ10で伝説を越える】

映画が、映画館が好きで本当に良かった。下手に言葉を費やすのが野暮に思える開けた視界。広い空と海を飛び回る「夢の世界」よ永遠に。
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明日に向って撃て!(1969年製作の映画)

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【異端の西部劇🐎】

モダンで軽快でスタイリッシュ。当時流行の汗臭いマカロニウエスタンとは真逆の空気感は、西部劇というよりも青春映画のそれ。

撮影がとても凝っている。
ちょいちょいフレア✨も入る逆光
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博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

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"You can't FIGHT here!
This is the WAR room!"

戦争を前景にしたキューブリックの人間観。『突撃』では中途半端になってしまったが、今回は純度100%。
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突撃(1957年製作の映画)

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【これは「反戦映画」か?】

むしろ「戦争という巨大システムを、不確実な存在である人間が扱うこと」の危うさ。それを冷徹に描く反「人間」映画という後味。キューブリック「神の語り口」が本作から始まる。
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MIND GAME マインド・ゲーム(2004年製作の映画)

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これ、マルチバースやん。

殺された若者が、もう一度生き直す話。
といっても哲学的でも内省的でもなく、関西弁とドラッギ-な映像が続くトリップ感。

最近ハリウッドで大流行りのマルチバースが、2004年
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