KnightsofOdessa

城の生活のKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

城の生活(1966年製作の映画)
4.0
[どうしてもパリに行きたいんじゃ!] 80点

前半はバカみたいに展開が早い。問題が起こった次のカットで解決してるみたいな感じ。特にナチ将校が登場する前の前半30分くらいはトボケ顔のフィリップ・ノワレと、ありえん可愛いカトリーヌ・ドヌーヴがテンポよく只管すっとぼけているのでめちゃくちゃ面白い。舞台は1945年のノルマンディにある地主の屋敷で、パリに行きたいドヌーヴとそれを押し留めるノワレという構図に、そして屋敷を利用しようと渡仏したレジスタンスの戦士が乱入し、屋敷を駐屯地に使いたいナチ将校が乱入しと忙しく展開していく。中盤で三人の男たちがドヌーヴに振り回される展開にシフトして以降は失速していくが(前半が速すぎた説あり)、この四角関係がなんの引っ掛かりもなくノルマンディ上陸作戦~パリ解放に合流していく終盤で盛り返す。なんならドヌーヴのパリへの強い思いが連合軍を引っ張っていったのか?とすら思えるほどナチスも連合軍も二次大戦もそっちのけで暴れまわる良い意味での凶悪さが堪らない。フランス人の親子喧嘩にドイツ人とイギリス人が"見てらんねえ"って言うシーンが最高。
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