浅野公喜

SF/ボディ・スナッチャーの浅野公喜のレビュー・感想・評価

SF/ボディ・スナッチャー(1978年製作の映画)
3.8
「ボディ・スナッチャー/恐怖の街」の70年代のリメイクでその後も更にリメイクされている人間乗っ取りSF。キーファー・サザーランドの父ドナルド・サザーランドとジェフ・ゴールドブラムが主演。

全体的には派手さを抑えたやや地味な作風&エンディングも想像通りながら、人の表情動き佇まい等からなんとなく違和感を覚える雰囲気を所々に散りばめ、少しずつ侵略されていく様を見事に描写。有名な人面犬も今観れば人間のマスクを被せているだけにも見えますが決して唐突なものでなく一応伏線が用意されていたり、「あいつ人間だぞ!」と言わんばかりのギョロ目の顔芸、複製される人間のビジュアルも印象的なうえにその複製人間の頭を破壊する様は後のスラッシャー映画のようです。

アングルやライティング、効果音も洗練されており当時のシンセサイザーの音が不安を煽ります。ちなみにオリジナルの監督を務めたドン・シーゲルがタクシーの運転手、主役だったケヴィン・マッカーシーが主人公達の車に飛び込んで来る民間人をそれぞれ演じています(序盤のブランコに乗る牧師がロバート・デュヴァルだとは気づきませんでした)。
浅野公喜

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