Joker

暗殺の森のJokerのネタバレレビュー・内容・結末

暗殺の森(1970年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

まず観てて驚いたのはその空間の使い方だった。
ドリーやワイドショットを多用した空間を最大限生かしたカメラワークで2Dで観ているのに視覚的に奥行きがあった。
その他にも美しいショットが多くシネマトグラフィーが魅力的な映画だった。

Conformistという題名なのに、組織や命令にも、結婚という制度にも「順応」でないのが皮肉だった。
さらに、幻想にすぎないファシズムを信じている彼(自ら好んでというより周りに合わせてではあるが)が自らが学生時に卒論で書いたプラトンの「洞窟の比喩」の影だけを見てそれを現実と思いこんでいる人と同じようでそれもまた皮肉だった。

好きになった夫人も、信じていたファシズムも失い、自分を苦しめていた過去の殺人は間違いだったとこに気づく彼の境遇があまりにも可哀想だった。
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