ノノ

暗殺の森のノノのレビュー・感想・評価

暗殺の森(1970年製作の映画)
5.0
あまりにも美しいショットが続くもんだからため息が出た。幼少期のトラウマから熱狂的なファシストになったマルチェロ、冷たい色彩で余白のあるショット、ブラインドから入る日差しや揺れ動くランプの光と影はマルチェロの心情を表しているかのよう。アンナとジュリアのダンスシーンも艶めかしい。全編を通して構図の素晴らしさに圧倒される。
幼少期に同性愛者の青年から犯されそうになったという経験が彼にとって異常であり、正常でいることへの希求が社会的なマジョリティの中に属することになってしまった。マルチェロの中に張り付いてしまった異常になることへの恐怖心や葛藤が映像からバンバン伝わってくる。
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