記録
チェン・カイコー監督第二作。『黄色い大地』で世界的に評価され中国ニューウェイヴを世界へ知らしめた彼だが、本作はそれほど褒められたものではないと感じる。
チャン・イーモウの撮影は本当に素晴らしい、ウー・ティエンミン『古井戸』でも感じたがチャン・イーモウの映像の質は超一級。炎天下でのライティング、ソフィスケイテッドなキャメラ、特に映像に宿るダイナミズム。
映像は良いが時代遅れの感覚が受け付けなかった、説話もクリティカルな姿勢が貫かれてるかと思っていたがそうでもなく、個としてのドラマ寄り。
集団としての個人、機械化された集団は図形的に配置され、幾何学的に運動する。その中で不意に現れる個性や、秩序から逸脱した運動が面白いのは分かるが、肌に合わなかった。
2024,262本目 10/10 VHS