このレビューはネタバレを含みます
(もしかすると妄想なのかもしれぬが)
たったひと言がハリーの人生をロックしてしまった
今という時代に生きる我々は、皮肉なその言葉に乱心する彼の姿を笑っていられるのか
明日は我が身となっても不思議ではない
そんな不安がじわじわと染み込んでくる不気味な最後だった
ハリーは何故かカップルの女性の方だけに注目する
想像の中の彼女を気にかけ、現実の彼女に裏切られる
これもハリーという男を知るための大事なエピソードのひとつではないかと思う
それにしても、誰にも心許さず用心に用心を重ねて暮らしている彼が、なぜあの夜あれほど無防備だったのか
いくつか理由を当てはめてはみるものの、正解がわからない