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流れるのネットのレビュー・感想・評価

流れる(1956年製作の映画)
4.0
成瀬そんなに見てるわけじゃないが、ギスギス度はトップクラスではないか? 冒頭から嫌味ばっかり。最高。ずっとブスッとしている高峰秀子はいつも何かにもたれている。空気がどんよりと淀んだ芸者小屋に新風をもたらす(?)のが最年長の田中絹代というのも面白い。
ぽん子。岡田茉莉子好きだけど、猫を投げないでほしい。
クソ客との熾烈なバトルに胃がキリキリする。
ラスト、ある企みを聞く田中絹代の顔が物凄い。(芸能の/要領よく生きることの)才能がない人の顛末を知る。それでもその人を支えてゆく。
「男を知ってることの何が自慢になるんですか」→「女に男はいらないって本当ですか」のやりとりにどんよりする。諦念。
高峰秀子のいる二階からは橋が見える。『サッドヴァケイション』でも二階から橋が見えてた気がする。
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