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流れるのotomのレビュー・感想・評価

流れる(1956年製作の映画)
5.0
2024年5月20日
久々。杉村春子のコロツケの下りを観にきた。無常な時の流れをやりつつ、目線を含む流れる様な人物の動きと繋ぎの演出が改めて見事。そんなテーマの中で狂言回しポジションの田中絹代(梨花ちゃん)の安定感でこれまた凄い。終始悩ましいデコちゃんの序盤の遠くの稲妻もとても良い。で、置屋にピッタリなポン子。

2020年7月29日
なんとまぁ自然の流れの如き映画な事か。柳橋は落ち目の置屋を淡々と映しているだけなのに固唾を飲む感じ。山田五十鈴を筆頭に失われ行く渦中を演じる女優陣が上手すぎる。特にグズつくデコちゃんを差し置いて、杉村春子のキャラが立ちまくる。そしてそれらを見守るかの様な田中絹代こと45歳梨花ちゃん(女中)の達観ぶりが実に見事。で、三毛のぽん子が置屋の子設定だけあってこれまた芸達者。衰退して行く者達、新しい時代を望む者達に関係なく時間はどんどん流れて行くと云う無常さと隅田川。
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