RK

チャイニーズ・ブッキーを殺した男のRKのレビュー・感想・評価

4.4
堕ちれば堕ちるほど色気を蓄えるコズモ
沢田研二の時の過ぎゆくままにの歌詞のようだ
カメラワークが良い。マニュアル的技法からなんとか逃れようと苦心惨憺したものを感じる。

楽屋での駄弁り。
冒頭とラストでの違いを見よ。
娘たちからの見返りを戻る浅はかな男から、
利他精神に満ちた味わい深い人間へ昇華してる。
いずれにせよ娘たちはジジイの話なんて聞いちゃいないのだが、コズモはもはや満足なのだ。命のやり取りがあり、そこで改めてコズモは、店と、娘たちの大事さを知った。この大変革は、コズモと観客だけが知ってる。だから、彼の言葉が、冒頭とは打って変わって、我々の耳にするりと入ってくる。
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