【第52回アカデミー賞 主演女優賞・歌曲賞受賞】
『ハッド』マーティン・リット監督が手掛けた社会派作品。カンヌ映画祭コンペに出品、女優賞(サリー・フィールド)を受賞した。その勢いのままアカデミー賞でも作品賞を含む4部門にノミネートされ、主演女優賞と歌曲賞を受賞した。
田舎の紡績工場で働くノーマが組合をめぐって闘う物語。協力者として絆を育んでいくルーベン、そして執拗に組合結成の邪魔をする上層部との闘いが激化していく。
何でも正直に言葉にするタイプのノーマのキャラクターが意志の強いサリー・フィールドの顔とよく合っている。
組合結成だけでなく、当時の社会問題もかなり上手く入れている。黒人ユダヤ人差別、女性差別といったものに絡め上層部は組合結成の邪魔をする。汚い。
そしてラスト、男女の仲にならないのがいい。握手して友人としてノーマとルーベンはこれからの闘いに備える。爽快な西部劇を見たときのような気持ちになった。