ちょこみんと

名探偵コナン 天国へのカウントダウンのちょこみんとのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

名探偵コナン劇場版5作目にして、黒ずくめの組織が登場する初めてのコナン映画♡

これは子供の頃から何度も見てる記憶があるし、本当に大好きな作品♪


博士の引率で西多摩市へキャンプに行った少年探偵団5人は、その近くに最近オープンする、日本一の高さを誇るツインタワービルを帰りに見物、偶然そこに来た小五郎、蘭、園子と出くわす。
なんでも、このビルのオーナーである常盤美緒は小五郎の大学のゼミの後輩で、オープンを前に特別に招待してくれたという。

その常盤美緒が有名な常盤財閥のお嬢様でまだ独身ということで、小五郎を見張るために無理やり一緒に来た蘭ちゃんにちゃっかり園子ちゃんも付いてきたのだ。

一行は、出迎えてくれた社長秘書の沢口ちなみにビルの中を案内してもらうことになった。

TOKIWAは、パソコンソフトをはじめ、コンピュータ関連の様々な事業を手掛けているため、ショールームに並ぶ様々なゲームや機械の数々に圧倒される一行。

TOKIWAの専務でプログラマーの原佳明に勧められ、10年後の自分の顔を予想してくれる機械をみんなで試すことになり、成長した顔をみんなに見られ正体がバレるのを恐れ断ろうとするも、無理やり機械に座らされ顔を読み取られてしまい焦るコナンくん(新一)と哀ちゃん(宮野志保/シェリー)だったが、たまたまそのタイミングで機械がエラーを起こし事なきを得た。

その後、パーティー会場に案内され、ようやくオーナーの美緒と顔を合わせて関係者を紹介されるも、有名な日本画家で美緒の絵の師匠でもある如月峰水は、自分の作品を美緒に買い占められ高く売られたとかで何やら機嫌が悪く、怒って早々に帰ってしまい、西多摩市市会議員の大木岩松は、酔っ払って美緒に絡み、オープン前のホテルのスイートルームに自分を泊まらせるよう言い寄っていた。ツインタワービルの設計を担当した建築家の風間英彦は、なんと劇場版1作目に登場したあの森谷帝二の弟子だという。
「でもご心配なく。私は森谷のようにこのビルを爆破したりしませんから。」
と言いながら不的な笑みを浮かべる風間。
集まった面々の中に不穏な空気が流れる中、園子は自分の10年後の顔にまだ納得がいかない様子で、ふと哀ちゃんの髪型を見て
「私もウェ〜ブかけてみようかな♪」
と独り言を言っていた。

一方、コナンくん(新一)は荷物を運んできたスタッフたちがビルの前に停まっていた黒のポルシェ356Aの話をしているのを聞き、急いで追いかけるも、黒いポルシェはその場から立ち去ってしまう。

ジンの車だと確信したコナンくん(新一)は、黒ずくめの組織がビルへ干渉する理由を訝しむ。

翌日の夜、ツインタワービルのホテルのスイートに泊まっていた西多摩市市議会議員の大木岩松が何者かに刺殺されてしまう。

大木氏の遺体の手には、真っ二つに割られたお猪口が握られていたという。

大木氏が美緒にホテルに泊まらせるよう頼んだ際にその場にいたために、事情を聞きたいと警察に呼ばれて事件を知り、独自に調査を開始した少年探偵団。

風間は聴取に応じてくれたが、如月には
「子供が警察の真似事なんかするんじゃない!」と一喝されてしまった。

翌日、新しいゲームの感想を聞かせてほしいと元々招待されていた原のマンションを訪れた少年探偵団は、変わり果てた姿の原を発見する。

原の遺体の横にも真っ二つのお猪口が置いてあったため、警察は大木氏を殺害した犯人による連続殺人とみる。

解剖の結果や捜査の進捗を小五郎に話しに来た目暮警部と白鳥は、原が殺害された時刻にアリバイがない美緒・風間・沢口のいずれかを犯人と疑うも、予定されていたツインタワービルのオープン記念パーティーは中止されず。しかも美緒は、小五郎や蘭をはじめ、あの日ビルに行った一行に是非来てほしいと、パーティーの招待状を目暮警部に預けていたのだ。

一方、黒ずくめの組織に所属するウォッカは、哀ちゃん(宮野志保/シェリー)の姉で以前ジンに殺された宮野明美の隠れ家を漁っていた。
そこへ合流し、時々電話が来て話しているという情報があったのに留守電にはメッセージが録音されていなかったことを聞いたジンは、ウォッカにパソコンを車から持って来させ、組織が新開発した逆探知ソフトで、電話の主である哀ちゃん(宮野志保/シェリー)の居場所を突き止めようと試みていた。

そんなこととも知らず、その日も姉の留守電の声を聞きたいがために電話してしまった哀ちゃん。
コナンくんと博士が気づいてすぐに止め留守電に録音されたメッセージも消去したもの、その直前の、
「明日、ツインタワービルのオープンパーティーに行ってくるわ。」
という一言を、ジンとウォッカに聞かれてしまう。

そんなこととは知らずも、哀ちゃん(宮野志保/シェリー)は翌日学校で、姉に電話するのはもう辞めるといい、自分の孤独な胸の内をコナンくん(新一)に明かす。

そこに入ってきた少年探偵団の仲間たちの無邪気な優しさに救われたのも束の間。

実は人とウォッカは、パーティーに来るシェリーを殺そうと、ビルに様々な仕掛けを用意していたのだ。


そうとも知らず、みんなでパーティーに出発しようとしていたところに、なんと本当にウェーブをかけてシェリーそっくりの髪型になった園子が登場し、みんなを驚かす。

豪華なご馳走がたくさん用意されたきらびやかなパーティー会場に盛り上がる一行。
そんな中、パーティーの余興として、時計を見ずに30秒当てるゲームが行われた。
実は序盤のキャンプに行く車内で、探偵団は全く同じゲームをして遊んでおり、歩美ちゃんがぴったり30秒を当てていたため、探偵団は大盛り上がりでゲームに参加する。
しかしピタリ賞はなんと小五郎!
景品のマスタング コンバーチブルを見事獲得した。


そして、如月がビルのオープンを祝って寄贈したという新作の絵が紹介されようと幕が開いて照明が付いたまさにその時、その大きな富士山の絵の真ん中に、美緒が首を吊られた状態で発見され会場は騒然。

小五郎はすぐに美緒を降ろして容体を確認するが、美緒はすでに生き息絶えていた。

その近くにもお猪口が置いてあったため、警察はこの件も連続殺人とみようとするが、今回だけお猪口が破られていなかったことが引っ掛かり、独自に考えてやっと謎が解けたコナンくんだったが、突如ビル全体が大きな揺れに襲われた。

なんと、ビル内の電気室と発電機室、コンピューター室が爆破され火災が起きているという。

エレベーターと非常階段ですぐに避難を始める一同だったが、途中の階から避難しようとエレベーターを待っていた赤ちゃん連れの女性がいた。少年探偵団は、女性にエレベーターを譲り、60階まで降りて連絡橋で隣のビルに避難を余儀なくされていた。

一方、その爆破の規模と周到な計画性から、ビルに爆弾を仕掛けたのは黒ずくめの組織ではないかと疑うコナンくん(新一)。
エレベーターに乗り下っている途中、園子の今日の髪型がシェリーそっくりなことを思い出し、どこかから組織の連中に間違えて狙われるのではと感付く。
その感は当たってしまい、近くのビルからジンが園子をシェリーと間違えて狙っていた。
咄嗟の起点で園子の命を救い、ジンに人違いと気づかせたコナンくん(新一)だったが、園子が避けたジンの弾丸がエレベーターに直撃してしまい、エレベーターは故障して停まってしまった。

たまたまそこが45階だったため、一同はもう1つの連絡橋で隣のビルに避難することに。
しかし、来ているはずのシェリーが一向に見つからないことに痺れを切らし、シェリーを逃すまいとしているジンがウォッカに連絡橋を落とさせてしまい、あとちょっとのところでコナンくんと蘭ちゃんだけ渡れず取り残されてしまった。

コナンくんを守るために。
生きて新一を待つために。

意を決し、消火栓のホースを体に巻き付け、コナンくんを抱いたまま45階から飛び降り、間一髪のところで窓ガラスを割って下の階に飛び込んでなんとか助かった蘭ちゃん。

しかし外に出て、如月と探偵団の姿が見えないと博士から聞いたコナンくんは、すぐに探偵バッジで探偵団に呼びかける。
なんと探偵団は、女性にエレベーターを譲って60階に降りてきた後、後少しで渡れるというところで連絡橋を落とされ、渡れずに取り残されていたのだ。

目暮警部はすぐに救助ヘリを要請。
コナンくんもすぐにみんなを助けに駆けつける。
ヘリで救助してもらうため子供たちを先に屋上に向かわせ、75階のパーティー会場へ向かうコナンくんと哀ちゃん。

そのステージ上には、如月が1人、自分の新作を見上げていた。

一連の連続殺人の犯人は、如月だったのだ。

如月にアリバイのあった原だけは、先にジンたちが殺したようで、如月が殺しに行った時にはすでに原は死んでいたため、それを自分のアリバイ工作に使おうと、持ってきたお猪口を割って傍に置いたという。
トメさんが回収した破片に血痕がついていなかったのは、血が乾いてからその上に破片が落ちたからだった。

動機は、如月が長年通い続け、最終的に家まで建ててずっと描き続けた小高い丘からの富士山の広大な景色をツインタワービルで真っ二つに遮られたことに対する強い怒り。
杖の中に隠した美緒のネックレスという証拠までコナンくんに暴かれ、如月はその場で服毒自殺しようとするも、素早く察したコナンくんにそれを阻止され命は助かった。

ところがヘリの着陸寸前にジンたちによって屋上のヘリポートまで爆破されてしまい、ヘリでの脱出まで不可能になってしまった。

さらにパーティー会場には、全てのテーブルの下に爆弾が仕掛けられているのが見つかり、それもあと5分足らずで爆発してしまう。

窮地に追いやられたコナンくんと探偵団だったが、おっちゃんが景品で貰ったマスタングに如月も一緒にみんなで乗って、哀ちゃんが残り30秒まで計って車に乗り、残りを歩美ちゃんが体内時計で数え、爆弾の爆風を利用して、スピードを上げた車が爆発の瞬間に窓を突き破るようにして、隣のビルのプールに飛び移るという計画で脱出を試みることに。

ところが哀ちゃんは、残り30秒を切っても車に乗らずカウントを続けた。

正確にみんなを助け、この先も組織とのことにみんなを巻き込まないように、自分だけ残って犠牲になろうとしているのだ。

しかしここで探偵団が思わぬ大活躍を成し遂げる。

何にも動じず正確に数を数える歩美ちゃん。
咄嗟に車を飛び出して哀ちゃんを抱き抱え、無事車に乗せる元太。
途中で身体が浮いてしまい車から落ちかけた哀ちゃんの手を掴み、プールに着地するまで決して離さなかった光彦。
そして、プールにあった飾りの突起部分がぶつかって哀ちゃんが振り落とされてしまうと気づいて、すぐにヘルメットを蹴り飛ばして突起物を壊して哀ちゃんを助けたコナンくん。
こうしてパーティー中に殺された美緒以外誰1人死者を出すことなく無事全員の避難が終了し、如月は警察に連行されて事件は幕を閉じた今作。


前半は、哀ちゃんの過去にスポットが当たっていて、姉の明美を殺された志保(シェリー)の悲しみ、悔しさ、怒り。
唯一の肉親がいなくなり、孤独を感じる気持ち。
薬で幼児化し灰原哀として暮らすようになってからも、組織からの追っ手の気配に怯える日々。

そういうところが垣間見えて本当に切なく苦しかった。

そしてクライマックスは、なんと言っても脱出シーンの数々。
蘭ちゃんももちろん勇敢でカッコよかったし、最後の元太・光彦には本当に惚れました♡
そして歩美ちゃんのコナンくんに対するピュアピュアな恋心も、健気で可愛らしいたまらない観どころ♪

何回見直しても本当に傑作です!!
ちょこみんと

ちょこみんと