アル（ニコラス・ケイジ）は顔に傷を負いベトナムから帰還し、同じく戦争で心を閉ざした親友バーディ（マシュー・モディーン）に会いに行く。以前から鳥に執着し、鳥のような姿で病室に籠るバーディの心を開こうと、アルは思い出を語り続けるが、残り時間が少なくなっていく。
まだデビュー間もないマシュー・モディーンとニコラス・ケイジが、静かに青春の思い出と戦争の残酷さを語っていくんだけど、さすが「ミッドナイト・エクスプレス」「ミシシッピー・バーニング」のアラン・パーカー監督らしく、テーマは骨太で、戦闘シーンは惨たらしい。
繊細で人と違うバーディを受け入れたアルの存在は、自分の世界と現実世界を繋ぐ貴重な存在だったけれど、鳥を愛し同化していくバーディが止まらない。
そして、アルもまた戦争で傷を負い、以前の生活の象徴であるバーディの回復に救いを求めるというプロットなんだけど、アルの心情を解説するセリフがあまりに多すぎるのは気になった。
そして、絶対にバッドエンドだと思ってたラストにビックリ。
思えばアラン・パーカーって完全な悲劇にはしない人で、ここでもお互いに必要だとわかった2人の行く末に、微かな希望を持たせたんだろう。
