akqny

ダンサー・イン・ザ・ダークのakqnyのレビュー・感想・評価

4.0
ビョークはなんであんなに美しいのだろう。
メガネをかけるとその辺のOLにも見えるし強さがある母にもみえる。子どものように無邪気で、動物のように笑い、虫のように歌い、植物のようにたおやか。

この映画の中で彼女は女性でもなく男性でもなく、人でもなく、ビョークはビョークという唯一無二の存在なのだと圧倒される。劇中のミュージカルシーンは圧巻。


画面は定点はほとんどなく、常に誰かの視点のようにずっと揺れているのだが、リアリティはむしろなく、なにか超越した存在が、この物語をフィクションとして撮っているようにも見える。ビョークという依代を通して。
これもセルマの空想なのだろうか。それともジーンの回想か。その点でビョークはこの映画を映画たらしめる存在であるのだと改めて感じた。
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