トムヤムくん

ダンサー・イン・ザ・ダークのトムヤムくんのレビュー・感想・評価

4.4
視力を失いつつあるセルマは、ある秘密を抱えながら、女手ひとつで息子を育てながら工場で働いていた…。💸

本作は、カンヌ国際映画祭でパルムドールと主演女優賞を受賞。よく色んなところで「胸糞映画」「後味が悪い」「トラウマ」と評されており、公開当時も賛否両論すぎて世界中で話題になったらしい。もしかして、近年でいう『ミッドサマー』のような存在だったのかな。知らんけど。

久々に観ても感想は変わらず「言うほど鬱映画かな…?」という感じ。確かに最後まで救いようはないかもしれないが、セルマにとってはこれが正解であり、これからの希望だったと思うのでダメージは少ない。まあ感情移入したもの勝ちみたいなところはある。

また、ミュージカル映画としての質も高く、「ビョークの圧倒的な歌声」と「ダークな作風」との化学反応が、とてつもなく好き。特に後半の『107 Steps』という曲は、数字をカウントするだけなのにめちゃくちゃ鳥肌が立つ。