勝沼悠

おおかみこどもの雨と雪の勝沼悠のレビュー・感想・評価

おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)
5.0
 孤独な女性、花が愛した男性は狼男だった。彼を亡くした花は一人で雪と雨の二人の子どもを育てていく。

 もちろん実際に狼男の子どもを育てるなんてことはありえないわけだが、この映画は実際の子育てが描かれている。初めてでどうしていいかわからないし、育てながら働かなくちゃいけないし、一人で育てられるわけもないので地域というコミュニティに属さないといけない。さらに時がくれば子供たちは自分の人生を選択して親から離れていく。その大変さも喜びも悲しみも、映画の中の子育てと実際の子育てで同じものだと思う。

 アニメという非現実のメタファーを通して描かれる子育てという現実。これぞ本当の大人向けアニメ。 
勝沼悠

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