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悪魔の植物人間のPeggyMYGのレビュー・感想・評価

悪魔の植物人間(1973年製作の映画)
3.2
人間と植物の合成人間を作り出すことに取り憑かれたマッドサイエンティストに、ドナルド・プレザンス。

オールスター大作『大脱走』や、TV『刑事コロンボ』の名作エピソード「別れのワイン」など、子供の頃は感動作でしか見たことがなかったし、真面目で偏屈、でも愛嬌もある役のイメージだったけど…
大人になってからいろいろ他の出演作を観るうちに、私の中ではすっかり〈ヘンな映画にたくさん出ているオカルト&ホラー俳優〉にチェンジ!
これはこれで楽しい。

本作のタイトル通り、話のメインは愉快な造形の植物人間登場のはずが、そこへ行くまでの『フリークス』を思い出させる見せ物小屋のシークエンスの方が強烈。

唯一人間臭さを感じさせる印象的なキャラクター醜男リンチ。
自分の顔をきれいに治してくれる約束と引き換えに、実験台にする学生をせっせとさらう。可哀想ではあるけれど…まあ、悪いことし過ぎだし、哀れな末路を辿るのも仕方ないかな…。

被害者となる学生たちのチャラチャラした雰囲気も含めて、いろいろな映画の寄せ集めみたいな一本でした。

監督のジャック・カーディフは撮影監督としてアカデミー賞も取っている職人。
しかも、本作の前監督作はあの有名な〈全裸黒皮バイクスーツ〉で世の男性をドキドキさせた『あの胸にもういちど』。
なんでその後にこの作品⁉︎
そこが一番の謎。
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