松浦義英

コピーキャットの松浦義英のレビュー・感想・評価

コピーキャット(1995年製作の映画)
2.5
22.06.07:テレビ大阪放送。

シガニーウィーバーの家に目出し帽男がやってくるまでは面白かったんだけどなあ…。
ラストのコピーっぷりは面白かったんだけどね。
まさか警官と揉み合う所までコピーするとは。
でも二度目の絞殺未遂で取り乱すのはなんか甘っちょろい犯人だなあと…。
皮剥殺人?焼死体?もなんか中途半端で…。
やるならもっと徹底してくれ。
『羊たちの沈黙』の腐乱水死体検死シーンのヤバさを見習ってくれ。

最近こういう映画作らなくなったよね。
とてつもないクオリティのもの、映画館で観たいなあ…。

『羊たちの沈黙』+『ダーティハリー1・5』+『恐怖のメロディ』をシェイクして
『サイコ』と『ダーティハリー3』のふりかけをかけたような作品。

やっぱりジョナサンデミがジョディフォスターをキャスティングしたのは間違いなかったんだなあと思えてしまう作品。
さらに連続殺人鬼にバッファロービルと名付けたそのセンスの高さ。
ホリーハンターも悪くはないんだろうけど、風格漂ってるのにルーキー設定でツギハギしている。

ヘンリーリールーカスやテッドバンディやジェフリーダーマーの名前は出てくるけど、それだけっていうのもなんとも消化不良。
凄惨な犯罪の現場写真を観客にも長々と見せる手法は公開当時は良かったのかもしれないけれど、本家の『レッドドラゴン』でガッツリ効果的にやってるのもなあ…。
家燃やすのもね。
(『羊たちの沈黙』のクロフォードの部屋で既にディスプレイとしてやってるけど)

犯罪被害者を極端に狭い地下室で恐怖に叩き落とすのは『羊たちの沈黙』。
精液をこれでもかと印象付けるのは『羊たちの沈黙』。
人気のない所で被害者に接触するのは『ダーティハリー1』(ゾディアック事件)。
大量のアリを登場させるのは『羊たちの沈黙』の大量の蛾。
意味深な場面でクラシック的な幻想な雰囲気のBGMを流すのは『羊たちの沈黙』。
闇を基調とした犯罪者の不法侵入に怯えるバストアップのシャワーを浴びる主役は『恐怖のメロディ』と『サイコ』。
犯罪者の肩を撃つのは『ダーティハリー1』
(やっぱりブローニングは弱いんだよなあ…44マグナムじゃないと)。
順番通り殺人を実行するのは『ダーティハリー5』。
特殊部隊が家の扉を破って突入するのは『羊たちの沈黙』。
ラストに人質と犯人のコンビに対して暗闇でかくれんぼしながら、ライトを片手で使うのも『羊たちの沈黙』。
サンフランシスコの坂は『ダーティハリー3』。
ラストの追いかけっこは『カリオストロの城』かな?

シガニーウィーバーは良い役だったと思うんだけど、最初に襲われるシーンがピークだったな…。
吹替の大塚明夫がイケイケで楽しい(笑)
吹替といえばシガニーウィーバーの旦那の吹替が大塚芳忠なのは絶対に『フルハウス』のダニータナー意識してるよね(笑)
松浦義英

松浦義英