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007/カジノ・ロワイヤルの一人旅のレビュー・感想・評価

007/カジノ・ロワイヤル(1967年製作の映画)
3.0
1967年に制作された英米合作のスパイコメディ映画です。原作は勿論、英国の作家:イアン・フレミングによる1953年発表の同名小説ですが、本作は世界的な成功を収めたイオン・プロ制作の本家「007」シリーズではなく、プロデューサーのチャールズ・K・フェルドマンがコロムビア映画と契約して映画化した独自路線の“パロディ映画”となっています。

ジョン・ヒューストン、ケン・ヒューズ、ロバート・パリッシュ、ジョセフ・マクグラス、ヴァル・ゲスト、リチャード・タルマッジらによる共同監督作品で、一応はフレミングの「カジノ・ロワイヤル」を原作としていますが、原作の特徴であるスパイアクション物としてのエッセンスはおざなりにされ、本家007をとことん茶化した盛大なパロディ映画として作り変えられています。

はっきり言ってお話は退屈ですし、ウケを狙ったコメディ演出もことごとくすべり倒していますが、本家を上回る豪華キャスティングには気合(&資金力)が感じられます。ボンド役のデヴィッド・ニーヴンをはじめ、本家の初代ボンドガールであるウルスラ・アンドレス、ピーター・セラーズ、オーソン・ウェルズ、デボラ・カー、ウディ・アレン、ジョン・ヒューストン、ウィリアム・ホールデン、シャルル・ボワイエ、ジャクリーン・ビセット、ジャン=ポール・ベルモンド、ピーター・オトゥールと錚々たる顔ぶれが揃っています。
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